仮面ライダーオーズ43~46話感想

終盤は一日2話ずつにしてじっくり観ていこう…と思ってたけど辛抱たまらず一気に4話観てしまった。

海の場面、アンクの「だから俺も決めてきた」って台詞やばかった…アンクにとって「映司を潰す」ことは、もはや"覚悟を決めなければやり通せない"ほどのことになったんだね。。メダル集めのために利用してるだけだったはずなのに、利害関係さえ消えてしまえばどうでもいい存在だったはずなのに、今のアンクにとって「利」どころか「害」にすらなり得る映司を潰すことにためらいが生じる…からこその、「決めてきた」なわけで。

映司とアンクの殴り合い…これ名場面すぎてこのあと何回も何回も見返すやつだ…。
映司が欲しかったのは「どんなに遠くても届く俺の腕」。考えても考えても欲が出てこなかったのは、欲がないんじゃなくもう叶っていたから。他でもない、アンクのおかげで。
「一度も言ってなかった…アンク…ありがとう」
なんだよう( ;∀;)
ありがとうの重みが重いよ映司( ;∀;)
グリード化した赤い腕と紫の腕で戦う場面、グリードから人間に近づきつつあるアンクと、人間からグリードに近づきつつある映司が、「今ちょうど同じ地点にいる」ように感じてめちゃくちゃ良かった。

アンクが欲しい「命」について。
信吾さんの体を使うことで、アンクは「生きてる、命があるってこういうことか」って理解したわけだけど、それだけでなく彼は「人とのつながり」までも味わってしまったんだよね。
だからこそクスクシエに戻ってきたんだろう(初めて食べたアイスみたいに道端のアイス屋さんからくすねるとかじゃなく)。
アイスかじりながらいろんな場面を思い出すアンク…・゜・(つД`)・゜・
どの場面でもアンクは仏頂面だけど、ひとつひとつがその仏頂面の奥にきちんと積み重なっていってたのだと思うともうなぁ…・゜・(つД`)・゜・単なる「記憶」とは違う「思い出」も手に入れたんだよアンクは…。泣いてまうわこんなん。。

それらすべてを味わったからこそ、より確かになった「この体を手放したくない」というアンクの思い。
アンクもお兄ちゃんも両方!というのは身勝手だ…と自分自身と向き合い「お兄ちゃんと映司くんを守りたい」と腹をくくった比奈ちゃん。
絶対に両立し得ないふたつの願いが静かにぶつかった場面、怒鳴り合いとかにならない分、逆に伝わる圧が…凄みがあった。。

グリード組が次々に倒されていくのも、あぁ終盤…という感じでとても寂しい。。
カザリ→疑いと卑怯さ
ウヴァ→小心と執着と苛立ち
ガメル→幼さゆえの愚かさ
メズール→母性の孕む狂気
を具現化したキャラかなと思ってるんだけど、最後完全態になったメズールさんが拐っていくのが「母と子」ばかりというのが、まさに…という感じで。
そんなメズールさんがアンクに言う「食べて、見て、聞いたんでしょう?どうだった?」って言葉、あぁそこが彼女の想像できる「命」の限界なのか…と思ってめちゃくちゃ切なかった。食べても味がしない、見ても視界は濁っている、聞いても音は雑音まみれ、それらの「欠落」は自覚できても、たとえば人に触れるとあたたかいとか、ずっと一緒にいるとどうでもよかった人がどうでもよくなるとか、背中を向け続けていても注ぎ込まれる笑い声はいつか内面をも変えるとか、そんなことは想像もつかない。想像もつかないから「食べて、見て、聞いて、触れて、笑って、毎日誰かと暮らして、どうだった?」と問いかけることすら彼女には叶わない。つらい。

せめてあの世でガメルとお菓子食べながらかりそめであっても幸せに暮らして欲しいよ、と思ったがグリードである彼らに「あの世」などないのだった。つらい。
消滅する寸前に青いメダルに向けてガメルが差し出した赤いキャンディーが、一瞬小さな小さな一輪のカーネーションのように見えました。つらいいいいいい。



ものすごくアンクとメズールに偏った感想で、自分の嗜好がありありと出てるな。。
ラスト2話、心して観ようと思います。
お わ っ て し ま う う ぅ ぅ ぅ